寝具製作事例No.211『ふとんを作る事はふとん屋の基本?』
2024年6月30日 / えびすやにあるもの, 敷ふとん, 綿製品
寝具製作技能士になって気付いた事
僕がふとんを作る寝具製作技能士になってから8年くらいたったでしょうか?寝具製作技能士の試験に合格して、作り続ける事で色んな事に気が付きました。勿論、それ以前から親父が職人としてふとんを作っていたわけですから綿ふとんは扱っております。理屈ではわかっていても実際に体感する事とは大きな差があるわけです。
例えば、綿は自然素材です。ふとんの素材として優れている点は弾力性、保温性。吸湿性などがありますがその中の吸湿性はふとんを作り出してよくわかるようになりました。これは頭では理屈で分かっていても実際に目で見て触ってみることでよくわかります。湿度が高くなると綿がヘナッとなるのです。逆に良く晴れて湿度が低いとパーンと綿が良く膨らみます。なので天気の良い日はポリエステルの混率が低いものをつくり、天気の悪い日はポリエステル綿の混率が高いものを仕立てます。天気によって分けています。
自然素材は一定ではない
弾力もその時どきのロットによって違います。『えっ?』と思われるかもしれませんが、綿は農産物です。綿畑で作られる自然素材です。ですから、同じ品種であれば同じ品質のものが画一的に収穫されるわけではないのです。創作物であれば当たり前でそれぞれバラバラなんです。なのでロット毎によって微妙に違うんです。 という事はウールであっても羽毛であってもその差が大きくなくとも同じものは無く微妙な差があって当然だと思います。これが自然素材であり、その年の天候やその畑毎の栽培の仕方によって違って当然なのですが、製品として出来上がったものを仕入れるとその当たり前の事が解らなくなってしまいます。 ふとんを作るという事でやっぱし、自然素材はある意味、生き物なんだなと思ったりします。生き物だからこそ生きている!生きているからこそ快適なんだろうと。
今日のお仕立て
今日。お仕立てした敷ふとん。良い感じに仕上がりました
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