暑くなりお布団の衣替えをされる方が増えてるのでしょうか?
”羽毛ふとんのリフレッシュ”のお問い合わせを頂く機会が増えています。
リフレッシュをするかどうかの判断であったり
何時したら良いのか?クリーニングで良いのか?
なかなか分かるようで判り難い事でもありますので簡単にお話を
したいと思います。
〇クリーニングをしたら元の様に膨らむのか?
汚れであったり匂いなどは綺麗に落とすことは可能です。
(猫のおしっこの匂いは結構キツイので取れにくい様です)
ただ、羽毛がふかっと元通りに膨らむかと言うと必ずしも
そうとは言えません。羽毛の状態次第です。逆にカサが
なくなる事もあります。使っていて年数が余りたっていない
が何らかの理由で汚してしまった。羽毛の劣化が進んで
おらず状態が良い場合などはクリーニングで十分かと思います。
極端ではありますがこんな感じでダウンが絡まり
出したものはクリーニングをしてもほぐれる事はありません。
狭いマス目の中で洗いから乾燥までするので更に
絡むこともあります。クリーニングは羽毛の状態が良いものを
おススメします。またクリーニングはドライではなく
水洗いをしましょう。ドライクリーニングは汗などの
水溶性の汚れは落ちませんし、羽毛を傷めてしまいます。
〇羽毛リフレッシュの種類
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ふとんを解体し、中の羽毛を個別
(袋に入れたものは除く)に専用
洗浄機で水洗いし、羽毛の汚れを
取り除き、必要に応じ足し羽毛を
施した後に、新しいふとん生地で
仕立て直し加工をしたものです。 |
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水を使用して羽毛の汚れを取り除き、
必要に応じて足し羽毛を施した後に、
新しいふとん生地で仕立て直し加工を
したものです。ただし何れかの行程で
ふとんの解体を行います。 |
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ふとんを解体し、中の羽毛を洗浄せず
(スチーム処理を含む)、必要に応じて
足し羽毛を施した後に、新しいふとん
生地で仕立て直し加工をしたものです。 |
日本羽毛製品協同組合様より抜粋
日本羽毛製品協同組合の基準で見ると3種類に分かれます。
えびすやが扱うのはプレミアムダウンウオッシュで
ドイツ製の専用機を使って洗浄をします。
値段の差は使う側生地(縫製の仕方も)足し羽毛だけでは
なく作業工程を丁寧にするかどうかで変わります。
例えば専用の洗浄機で洗うのかふとんのまま業務用の洗濯機に
入れて洗うのかどうか?これだけでも羽毛の開き具合に
差が出、仕上がり具合も変わるという事です。
また洗わずにスチーム処理で羽毛をほぐすやり方も
あります。羽毛の汚れがあまりない場合、例えば
買って二年くらいでたばこで穴をあけて噴き出して
きた時にスチーム処理などが適しています。これは
実際にあったケースでスチーム処理をさせて頂きました。
コストは安くつきます。しかし、それなりに汚れが
進行している場合、汚れが落とせません。
(えびすやのリフレッシュは専用の洗浄機で洗います)
中には羽毛を洗わず側時を交換して新たな羽毛を
足してふっくらさせる場合もあります。価格は安く
つきますがこれも汚れが進行している場合には根本的には解決しません。
〇縫製
以前、えびすやは大手有名メーカーさんにリフレッシュを
委託しておりました。その時にちょくちょく頂いた苦情が
『確かにふっくらとなったが身体に沿わない。寒い』
マス目が大きすぎ3×4マスで12しかなく、羽毛も逃げますし
身体に沿わないものでした…。
それを切欠に縫製を考えるようになりえびすやの縫製は
マス目が細かくフィット感を考え、パンパンに詰めません。
詰めれば詰めるほど膨らみ出て見た目が良くなりますが
身体にフィットせず隙間が出来ます。縫製と羽毛の充填量の
バランス(品質によっても変わります)はとても大事で
折角、良質な羽毛でも縫製がまずくて羽毛の良さが
活かされないこともあるのです。縫製や充填量のバランスは
とても大事です。
〇ちゃんと見る
中身をちゃんと見て判断することが必要です。
現状の生地と中身を見てそれに近いものをえびすやをお勧めします。
例えば、サラリと滑らかで通気性の良い綿100%の生地を使っている
羽毛ふとんを価格を抑えるためにポリエステル混の生地で
仕立てなおすとどうなるでしょう?今まで感じられなかった
蒸れ感を感じたり、静電気が起きたりして使い心地の良さがなくなります。
また、劣化が進み過ぎている羽毛ふとんを無理にリフレッシュを
することはおススメしません。仕上がり具合はあまりよくなりませんし
足し羽毛をたくさんする必要があるなど、せっかくリフレッシュを
しても『う~ん』という事があります。こういう場合は
しない方がよいとお伝えしています。また、元の羽毛の品質そのものが
悪い場合もおススメしていません。
そういった目利きは必要です。えびすやは日本羽毛ふとん診断協会
認定羽毛診断士の資格を持っており中身を見て診断しております
のでご相談ください。中身や生地を見てからどういう風にしたら
良いかを提案・検討をしますのでご安心ください。
羽毛ふとんのリフレッシュは新品を作るよりも難しいのです。
どれ一つとして同じ状態ではありません。劣化具合も違えば
使われている羽毛の質もバラバラですから。また、メーカーさんに
よっても技術力や手間の掛け方などで大きく変わります。
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