お客様からのご相談で羽毛診断
数日前にお客様から
『30年以上前のふとんだがまだ快適に使えるでしょうか?』
そんなご相談を頂きました。
30年も経つと使えない…。と思ってしまう
かもしれませんがこれは状態次第です。
話を詳しく聞いてみると全く使っていないそうだ。
こればかりはみて見ないと何とも言えないので
持ってきて頂きました。
昔の羽毛ふとんは品質表示を見ると『水鳥羽毛100%』と
表記してあるものが結構ありこの場合はダウン率不明で
開けるとダウン率が低いケースによく出くわすのですが
今回はその下にダウン率90%と表記されていました。
羽毛を押した感じは悪くないです。
ただ、快適に使うという事であれば
手を加える部分はたくさんあります。
長年収納ケース(昔は不織布ではなくナイロン)に
入れたままですので羽毛は癖がついて
縮こまっている事が考えられますので
解体して、スチーム処理などを施したり
側地をもっとソフトなものにしたり縫製を
変えるといった事をすれば良くはなります。
しかし、今回はご本人さんは他の寝具を
快適に使っておられる事と羽毛の状態も
悪くないので今回は長年の収納で気になる
カビ臭さを取り除くために水洗いを施す事を
提案させて頂きました。
ふとんの丸洗いでよくある誤解ですが
洗えばふとんの状態が良くなると思い込まれて
いる事です。臭いや汚れは除去出来ますので
この事に関しては良くなると言えます。
反面、洗う事による劣化もあります。例えば
綿ふとんなどは油脂分が奪われるので
綿の風合いが失われ、パサパサになり
綿切れを起こしやすくなったりします。
羽毛ふとんも場合によっては羽毛の絡みが
酷くなりカサが無くなったり生地から
羽毛が噴き出しやすくなったりします。
ですのでメリットとデメリットを把握した
上でふとんにダメージを極力与えない様に
洗いすぎない様にしましょう。その時には
ちゃんとした技術のあるプロに任せる事が
ポイントです。コインランドリーで洗って
失敗した…。よくある話なのです。
えびすやの得意な仕事
羽毛ふとん・枕・綿ふとん、オリジナル寝具オーダー等の製作事例は⇒こちら
1人1人の身体に合わせ寝易くする寝具調整の事例は⇒こちら
ムートン職人が目利きをした価値あるお値打ちのムートンとメンテナンス⇒こちら