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『但馬国屈指の古社』粟鹿神社

2015年2月27日 / 但馬の神社, 神社・歴史

たまたま、仕事でこの辺りに来るチャンスに恵まれ
前々から行きたいと願っていた粟鹿(あわが)神社へ参拝してきました。
一宮の割には小ぢんまりとした神社ですが見るべき所は沢山あります。

依代がシッカリと作られてあります。
この依代の前にあるのは勅使門。

この門は僕らはくぐることが出来ません。勅使とは天皇の使者の
事です。過去に四回、国難に見舞われた時に勅使がやってきたそうです。
それだけ国の信頼が厚い神社だと言えます。社殿では2000年の歴史が
あり但馬では最も古い神社なのです。ちなみに扉の鳳凰は江戸期に
活躍した彫師、左甚五郎の作品だとか

この粟鹿神社は日下部氏と大変ゆかりが深く、日下部氏が社家で
あると思っていたら…祭神に亜米美佐利命(アメノミサリノミコト)??
聞きなれない神が祀られています。大国主の子にあたるそうです。
大国主には沢山の妻がいてましたので事代主命や建御名方神などは
有名ですが初めて耳にする神です。

ということは出雲の影響を受けているということになりますね。
京都九条家の秘庫に蔵 されていた『粟鹿大明神元気』という
昭和三十年に是澤恭三博士が発掘された書物によると
社家は大国主命や素盞嗚命の末裔で出雲系の神(みわ)部氏だと
神々の黄昏様が奥の深い考察をされていらっしゃいます。その中に

粟鹿神社の祭主は、古代に神部氏が務め、
その後、日下部宿禰 が務めるようになった。
そして、神部氏と日下部宿禰との接点が
『粟鹿大明神元記』に ある神部氏系図の
なかにみえる都牟自に感じ取れるのである。

決して関係のない氏族ではなさそうですね。 でも僕の頭は
グッチャグチャです(><)そして更に読んでいくと興味深い文章が

 

日下部氏は但馬国造氏族(丹波(丹後)国造氏族と同族)と
称している一方、宝賀寿男氏の古代氏族系譜集成 によれば、
神宮外宮の度会氏は、丹波国造氏族と同族であったと言います。

 

となると丹後の浦島伝説で見え隠れする日下部氏と
同族で 繋がってくることと豊受大神が祀られる伊勢外宮の
度会氏とも 繋がってくると浦島伝説と羽衣伝説は何らかの
強い関係性が ありそうな気がしてきますね。面白いですね( ̄ー ̄)ニヤリ
あくまでも僕の取り留めのない妄想ですが…。ますます
わからなくなってきました(笑)

僕のスマホの電池切れで撮れなかったのですが
実はこの後ろにとても気になる様なものがあり
ちょっとこんもりとした古墳らしきものがありました。
御神体かな?と思い、あとで調べてみると…
山東町史によると日子座王の塚だとか!( ゚д゚)ハッ!

御祭神 彦火々出見尊、日子坐王、阿米美佐利命
兵庫県朝来市山東町粟鹿2152    但馬国一宮(県社)粟鹿神社

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須勢理毘売命に会えない天羽槌雄神『倭文神社』

2014年4月12日 / 丹後の神社, 神社・歴史

与謝野町三河内というところに丹後建国(分国)
よりも古い和銅三年(710年)創建の神社があります。

境内には古墳まであります。

狛犬がかなり立派で高さは1mくらいあります。
ちょっとした大型犬くらいですね。丹後では
結構大きい部類にはいるかと思います。

本殿、拝殿共にかなり立派です。流石、歴史と由緒の
ある神社ということを十分に醸し出しています。

この倭文神社に祀られている天羽槌雄神(あめのはづちのおの
かみ)は織物神です。天照大神を天の岩戸から誘い出すために、
文布(あや)を織ったとされる。文布は倭文布とも倭文とも
書きます、別名、倭文神そこから『倭文神社』と名前が付けら
れているのでしょう。丹後の絹織物へと繋がるのかもしれません。

川を挟んで須代神社と言うのがあります。ここに祀られている
のが須勢理毘売命。須勢理毘売命は須佐之男命の娘であり、
天羽槌雄神の妻でありました。ところが古事記にも出てくる
話ですが須勢理毘売命は大国主命の妻となります。天羽槌雄神
は離別してしまいます。倭文神社の祭礼は離別した須勢理毘売命を
恋しく思い、天羽槌雄神が須勢理毘売命が休憩されるとされる
松の木に向かって『お~い、お~い、お~い!』
と声を掛け呼び戻しに行く祭りのようです。

天羽槌雄神と須勢理毘売命が引き裂かれてしまった理由は
何なのでしょう?

同じ丹後でも京丹後市の竹野川流域と言うのは豊受大神の
祀られる神社が多いのですが山を超え与謝野町の野田川や
加悦に来ると大国主を始めとする出雲色が濃くなります。
(大虫神社は大国主命、小虫神社は少彦名命、須代神社は
須勢理毘売命など)

これも僕の勝手な妄想ですが出雲系の勢力と権力闘争で
あったり民族の融合があったのでは?ないかと。この
倭文神社の祭礼はその一片を物語る伝承なのかもしれませんね。

御祭神 天羽槌雄神 
京都府与謝郡与謝野町三河内1453  倭文神社

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