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羽毛ふとんは洗い過ぎてはいけない

2025年4月8日 / 寝具のこと, 羽毛製品

どれくらいの頻度で羽毛ふとんを洗いますか?


  今日、来られたお客さんと話をしてると『夏前には毎年、羽毛ふとんをクリーニングに出すのよ』と仰られます。いつもクリーニング屋さんからキャンペーンの案内があるからだそうです。しかし、これは危険をはらんでいます。弊店でも羽毛ふとんのクリーニングを受けておりますので洗濯を否定する話ではありません。



えびすやがおススメする目安としては4~5年に一度くらいでいいんじゃないかと思っています。弊店ではまだご購入されてから日が浅いものや最近洗ったばかりのものは洗ってはいけない理由をお話ししてお受けしない様にしています。
   


洗わない劣化と洗う劣化があります


    何故、洗いすぎるとダメなのか?羽毛ふとんの生地は羽毛の吹き出しを防ぐために生地の目詰め加工が施されています。洗えば洗うほど加工が緩んでいき、通気性が上がり、羽毛が噴出しやすくなります。特に一番、流通量の多いサテン地は吹きやすいです。(その代わり柔らかく身体にフィットしやすい大きな利点があります) 頻繁に洗ってメンテナンスをするよりも日干ししてください。日干しは一般的には避けた方が良いと言われますがそれは紫外線による生地の劣化を懸念するからです。僕はそれを防ぐためにカバーを掛けたまま干してます。羽毛は吸湿発散が良いので長時間干す必要はありません。    



 洗わない劣化と言うのは中にしみ込んだ皮脂が羽毛をべたつかせ、そして絡ませ、最後にはダマになってしまったり羽毛の羽枝が千切れて壊れてしまいます。そうやって羽毛がドンドン痩せていきます。ですので先程、目安で洗って下さい。  

 

 

吹き出しやすいものとそうでないもの

 

 

    吹き出しやすい羽毛布団とそうでないものがあります。自分が洗ってみて感じるのは平織の生地は吹き出しにくいです。洗濯しても生地が安定しています。(ただし生地がこなれてくるまでは硬い、カサつきがあります)また質な羽毛を使っているものは吹き出しにくいです。それは羽毛が大きく、ファイバー(羽毛が千切れたもの)、ゴミなどが少ないからです。良い羽毛でも劣化してくると吹き出します。



最終的には羽毛のリフレッシュを



 2度くらい洗い10年くらい使用したものは中身を解体して完全洗浄をする羽毛リフレッシュをお勧めします。羽毛ふとんはシングルロングサイズで一般的なものだと20マス(当店オリジナルは30マス以上にしています)に区切られています。その区切りの中で洗って、乾燥させるので羽毛が完全に開ききりません。 そして10年も使えばそれなりに羽毛も劣化が進みますので劣化したものを取り除き、新たな羽毛を充填することで羽毛布団の寿命を延ばす事が出来ます。昨今、羽毛価格が高騰してきてますので品質の良いものは劣化が進行する前にリフレッシュをしてください。

 

まとめ


◎羽毛ふとんは頻繁に洗い過ぎない
◎目安は4~5年
◎吹き出しやすいものと難いものがある
◎10年を目安にリフレッシュ




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寝具製作事例No.212『仕立て直しいろいろ』

2024年8月27日 / えびすやにあるもの, 寝具制作事例, 敷ふとん, 綿製品, 羽毛製品

メンテナンスは大事で

 

ご無沙汰しております。久しぶりの投稿です。今年の夏は例年に比べて和ふとんの新調、メンテナンス系のご相談やご注文が多かったように感じます。    

 

 

 

時間が経てば経つほど悪くなる

 

  新調の場合は特になにも無いのですがメンテナンスの場合です。劣化しすぎるとメンテナンスをしても元に戻りにくいのです。例えば綿ふとんの場合、綿が劣化しすぎると油脂分が無くなりパサついてきます。こうなると綿の弾力である粘りもなく膨らみもなく、打ち直した時に綿の目減りも大きくなります。当然、仕上がりもよくありません。 羽毛ふとんの場合も同様に羽毛が痩せてしまい、羽毛同士が絡まり洗浄しても仕上がりが悪いのです。     クリーニングの場合も、生地が劣化で弱くなってしまうと洗うことが出来ません。破れや吹き出しの原因になります。だからと言って頻繁に洗えば洗うほど綿の油脂分も奪われるのであまりやり過ぎない事も必要です。洗う事と劣化は隣りあわせでもあります。  

 

長く使うには適切なメンテナンスを!

 

  長く快適に使おうと思えば早め早めのメンテナンスが大切ですし、そのメンテナンスも適切にされないとダメです。羽毛ふとんなど解りやすいのですが凄く、質の良い羽毛ふとんを使いながらもリフレッシュの時に予算を抑え過ぎると生地は硬くてゴワつくし、足し羽毛が粒が小さく質も今使っているものよりも良くないので思う様に回復しないといった事があります。   ポイントはメンテナンスは先送りにせず早め早めで行い、その時に今使っているふとんの品質に合ったメンテナンスを行う事です!      

 

 

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寝具製作事例No195『羽毛診断をしました』

2022年12月14日 / えびすやにあるもの, 寝具制作事例, 掛ふとん, 羽毛製品

 羽毛ふとんあるあるです。お客様からのご相談で『長年、母が羽毛ふとんに襟カバーを縫い付けていたのですがクリーニングをしても大丈夫でしょうか??』これはご年配の方でよくある話なのです。昔の綿の掛けふとんでは襟元の汚れを防ぐ為にカバーをよく縫い付けてたのです。それだけ襟元は皮膚が直接当たったっり息が掛かるの汚れやすいのです。綿ふとんだと、問題にならないのですが羽毛ふとんは問題になります。針を刺すとそこから羽毛が噴出してきます。ですから吹き出しがあるものをクリーニングで洗うのは危険です。余計に噴き出してくる可能性があります。

 

 

 

 

 

羽毛が出てきてますね。襟カバーを外した時に糸が羽毛を引っ張ってきてますね。

 

 

 

 

 

 過去に縫い込んだ時の穴の後もあります。現状で吹き出しもあり穴もあちこちで見受けられさらに、使用年数もそれなりに経っていますのでクリーニングではなく羽毛を完全洗浄する仕立替え(羽毛リフレッシュ)を行う事になりました。

 

 

 

 

 

 

 羽毛の状態は年数の割に的良いのですが皮脂がまわり、羽毛同士の絡まりが見られるので時期的にリフレッシュをした方が良い状態です。布団全般に言える事なのですがなかの汚れを落とすという意味では良いのです。しかし、洗うという事は良い事ばかりではありません。同時洗う事による劣化もあります。ちょっとしたことであれば劣化ではありませんが縮みや風合いの変化。今の羽毛ふとんであれば、洗濯後に洗いたては良かったが以前よりも嵩が無くなったという事があります。ある程度、羽毛劣化が進みピリングが目立ち始めている時に洗うとそういう事が起こりうります。

 

 

 

 このような場合は中身を取り出して洗う方が羽毛が回復しますし、新たな側生地に羽毛を充填する時に新毛も補充しますので出来上がりが全然よくなります。当然ながらコストが掛かりますが羽毛リフレッシュをした方が良い状態であればクリーニングをして劣化をさせるよりもリフレッシュさせて使い心地よく長く使った方が良いです。弊店ではクリーニング、羽毛リフレッシュ、綿ふとんの仕立直しといった布団全般のメンテナンスをお受けしておりますがその都度、状態をみてどうするのかを判断、ご提案をしております。因みに綿ふとんも洗いすぎると油脂分が
奪われ
綿の粘り感や弾力などが奪われ脱脂化し膨らみが無くなってきます。加減が大事という事ですね

 

 

 

 

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ふとんのえびすや
京都府京丹後市峰山町呉服6
(京都銀行峰山支店前)
定休日:ほぼ無休(不定休)
※御来店前に連絡を頂けると幸いです
営業時間:AM9:00~PM7:00

 

 

Gamada Hidemasa

 

睡眠や寝具の事はプロの目線で、丹後の神社や
歴史の事はよく理解せず書き綴っております。
寝具製作技能士、上級睡眠健康指導士
羽毛診断士(ダウンプロフェッサー)等の
資格を持ってます。お気軽にご相談下さい。
お越しの際には連絡を頂けると幸いです。

 

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