寝具製作事例No.198『羽毛ふとんのリフレッシュとクリーニング』

2023年7月22日 / えびすやにあるもの, 羽毛製品

 よくあるご相談。『羽毛ふとんの襟元の黄ばみ奇麗になりませんか?』襟回りはよく汚れますよね。素肌があたりますし、呼気が掛かるのでどうしても汚れが酷くなる場所です。そしてよごれだけではなく羽毛も痩せます。酷い場合は羽毛が無いなんてケースがあります。

 

 

 僕が思うのは長く使っていただく事を考えると目に見える酷い汚れは無理矢理にでも落として奇麗にするよりも、側、中綿の皮脂、汗などの汚れの方をきっちり落として貰い、寝具にダメージが大きくなるクリーニングはそこまでしなくてもいいんじゃないかな?と思ってますので業者さんに依頼する時は『無理をしなくてもいいですよ』とお伝えしています。また、ご自分で洗われるよりもプロに任せた方が無難だと思います。僕自身が我家の寝具を実験台として洗うのですが失敗することもあります。(笑)

 

 

 さて、今回のご相談は前置きの黄ばみをなんとかしたとのご相談です。黄ばみは酷くなると汚れを落としきる事が難しくなってきますし、生地が硬化してくるケースもあります。この場合は破れやすく、これが原因で羽毛が噴出している事もあります。汚れを落とす落とさないの前に使用年数が20年を超えていることもあり、劣化が進んできています。中身の品質は良く、劣化が進んでいるといえどもリフレッシュが可能と判断し、リフレッシュ(仕立て直し)をさせてもらいました。

 

 

 

 元々の羽毛ふとんが生地が硬めでしたのでソフトなものに変更し、キルトパターンも変更し身体へフィットしやすくしました。元々の羽毛の品質が良く、足し羽毛もそこそこ良いものを使っていますので良い感じで回復しました。

 

 

 ご主人と奥様の2枚預かったのですが男性と女性とでは同じものを同じ期間つかっても劣化の仕方が違うのです。大体、ご主人の方が傷んでいます。中身を取り出し、検査してみましたがご主人の方が羽毛が壊れ、ファイバー(羽毛がちぎれたもの)がかなり多く、リフレッシュして回復させるにはコストがかなり掛かると判断しクリーニング対応、他にもまだ羽毛ふとんがあるとのことでしたの後ほどそちらを検査して使えるかどうかを判断することになりました。

 

 

 画像にあるように当店は中身を取り出し、筒の中に入れて羽毛の状態を判断してリフレッシュをするかしないか?どんなふうに羽毛ふとんを回復させるのかをご提案させてもらっています。リフレッシュを依頼するところは大半が『〇〇〇〇コース、39,800円』と値段が最初から解り易く決められているものが多いのですがこれはこれで解り易いので良いところもありますが、実際はどれも品質やダメージの受け方が異なり、羽毛を洗浄した時の目減りの仕方が異なります。また、どの様に縫製していくかでも異なります。その状況状況で判断していくと都合よくぴったりの予算にはならず安くなったり高くなったりします。えびすやは羽毛の品質や状態、どんな生地でどんな縫製、ご予算などを考慮してを概算を出してからお受けさせて頂いております。

 

 

 

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『香害』についての世の中の認識が変わってきた?

2023年7月16日 / えびすやにあるもの, オススメ雑貨, 日々の話

香害』という言葉をご存じですか?過去に当Webでも何度か生地にしたことがあります。当店では昔から合成洗剤よりもできれば石鹸を使ってほしいと思い、ふとん屋ではありますが扱ってきています。一見、寝具と石鹸は何も関係が無さそうに感じますが大いに関係があります。カバーやシーツ、ケットやパットなどご自宅で洗濯をされますよね。その時に石鹸で洗えば合繊洗剤に比べてふんわりと仕上がり、肌触りも良いのです。また、肌の弱い方への影響も抑えられます。

 

 

 

 最初はそんな観点から取り扱い始めましたが徐々にこれだけではない事例が目に付くようになってきました。それは寝具性能を落としているという事。お客様からの相談で敷パットが直ぐに破れるとのご相談がありました。メーカーなどに問い合わせを出すなど色々と調べてみるとそのご相談をされるお客様の共通点は『柔軟剤』でした。中に含まれるシリコンによって摩擦抵抗が弱くなる事で逆に摩擦の回数が増えて破れてしまう事が原因の様でした。また、タオルなど解り易いのですが吸水性が落ち、水を吸い取ってくれなくなりますし、給水したものを発散しにくくなりますし、肌着類などに使うと蒸れを感じやすく、ひょっとしたら吸湿性にも影響が出ているのかもしれません。そして、肌への刺激が強い。。。肌トラブルに悩んでおられる方には柔軟剤を避けておられる方も多いのでは??

 

 

 

 さて、本題です。数年前からクローズアップされてきてる柔軟剤に含まれる『香害』これは僕もかなり苦手でして、気分が悪くなるとかはないのですがホームセンターなどの洗剤売り場は苦手です…。この匂いをもとに化学物質過敏症を発症したり気分が悪くなったりそんな事例が多数報告されており問題となってきました。僕はお客様からそういった話を聞く関係上、こういう問題は認識しておりましたが世間ではあまり知られてはいないと思いきや…。

 

 

 

 最近気が付いたのは、自治体のサイトにこの『香害』について注意喚起なされているところがとても多いのです。目黒区ではかなり踏み込んだ情報もUP(kougai:ちょっと待って“その香り” 有害物質が潜んでいる !!)されていました。『香害』が問題となるのは何も柔軟剤ではなく、〇ァブリー〇などの消臭剤も同じです。消臭力はそんなに強くはないので香りでカバーしようとしています。除菌剤も含まれていて一時的に雑菌の繁殖は元が奇麗になっているわけではないのですぐに繁殖をし匂いが出てきます。

 

 

 

 

こういったものを使わなくても身体に影響を及ぼさない自然素材ベースの石けん、消臭剤はいろんな種類のものがあります。特に自分自身で影響を受けているとどこか感じるような方は使うのを辞めて自然素材ベースのものに切り替えられることをお勧めします。

 

 

 

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ご先祖とご縁のある方から聞いた話

2023年7月14日 / えびすやにあるもの, 寝具のこと, 日々の話, 綿製品

 弊店は結構、昔から続く店だと言う事は解ってはいるのですがほぼほぼ、その時代時代に何をしてたのか?詳細はわかっておりません。色んな方からお聞きした話が断片的に知るのみです丹後では昭和二年に大震災がありその当日、先々代はたまたま大阪へ商談へ出払っており、急いで帰ると店は全焼。敷地には何も残っていないくらいに見事に焼き尽くされていたそうだ…。これは我家の歴史の中でもトップクラスの悲劇であります。

 

 

 なので店に関する書類、品物そういった類のものは一切残っておりません。そして、先々代は僕が幼き頃に無くなっており、店に関することを殆ど聞いていないのです。先代も先々代からあまり詳しいことを聞いていなかったようで詳しいことは知らないようです。僕の知っていることはお客さんや当時の従業員さん、そのご子息から伝え聞くエピソードを継ぎ接ぎにして想像することしか出来ません。えびすやがいつ創業したかもわかっておりません。たまたま、『明和三年(1766年)御用諸色之控』という古文書から峰山藩から命じられていたこと、立地している場所などを僅かながら伺い知る事が出来ました。

 

 

 

 前置きが長くなりましたが今日、お越しくださったお客様のお父さんというのがどうやらうちでふとんの仕立職人をされてそうでその話を聞いていたから、ずっと気になっていて寄ってみたかったそうです。職人さんが弊店にいたと言う事は初めて聞いたことです。確かに先代と僕はふとんの仕立てをしますが先々代がしていたというのは聞いたことがありませんので想像すれば確かにいただろうとは思いますがご縁ある方から話を聞けるとは思いにもよりませんでした。ただ、残念ながらそれ以上のえびすやに関することは聞くことが出来ませんでしたが話が伺いたく、こちらへ来られる用事がありましたらお越しくださいとお願いをしました。

 

 

 

 

今日は僕のルーツが少し知る事が出来たのでちょっとわくわくしながら座布団を仕立てをしておりました。段々とふとんの仕立をする方が居なくなってきていますがやはり量販店にあるそれっぽいものと職人が手仕事で仕立てたものは素材も違いますし、機械で簡単に仕立てるものと手仕事で少しでも長持ちする様な仕立て方をしたものとでは違います。特に敷ふとんは解りやすいかと思います。綿のふとんが一番良いとは言いません(使う状況などにより変わります)が自然素材ベースで作るものと石油系素材ベースの素材とでは睡眠時に発する汗に吸湿発散が雲泥の差です。ここに大きな差が出てきます。昔ながらのもので古臭く思われるかもしれませんが是非お使いください。

 

 

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(京都銀行峰山支店前)
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