寝具製作事例No.160『羽毛がカバーの中で舞い舞い!』
2021年6月18日 / えびすやにあるもの, 寝具制作事例, 掛ふとん, 羽毛製品
『羽毛がカバーの中で噴出しているんです。』
そんなご相談をよく受けます。
カバーの中で羽毛が噴出したご相談。
羽毛ふとんの衣替えを始めだすゴールデンウィーク
以降から4件目です。
その吹き出す原因も様々で
①側生地を引っかけた
②側生地の汚れにより生地が劣化し破れた
③絹交(シルクと綿の混紡:生地の劣化が早い)
④頻繁な洗濯によるダウンプルーフの緩み
今回は側地の汚れによる劣化で生地が裂け
穴が開いておりました。その時に全く同じものを
同時期から使いはじめ、同じように生地が劣化し
羽毛が噴出した二枚の羽毛布団をお預かりしました。
使用年数を考えると羽毛のリフレッシュが必要な
時期に来ていましたが途中で水洗いをすれば羽毛の
吹き出しは避けられたかもしれません。そういう意味で
羽毛ふとんの水洗いはお勧めします。ただし…。
洗い過ぎると今度は生地に掛かっている
羽毛が噴出さない様にダウンプルーフ加工が
掛かっているのですが洗えば洗うほど加工が緩み
噴出しやすくなります。単純にどんどん洗えば
良いわけではないのです。
先程も書きましたが二枚預かっています。
しかし…。今回はうち一枚が劣化が進み過ぎ
状態が悪く、状態をよくするにはコストが
掛かりすぎると判断し1枚だけでリフレッシュを
した方が良いと提案させていただき1枚のみの
リフレッシュです。
お預かりした羽毛ふとんよりもマス目を増やし
フィット感を高めました。羽毛に付着した
皮脂汚れも落ち、ダウンもシッカリとひらかせて
いますのでカサが戻りました。今年の冬は
暖かく夜を過ごせますね!
10年過ぎたらリフレッシュの目安です。
もっと早くにしていれば二枚とも可能だったはずです。
そしてクリーニングも5年くらいを目途に
おすすめいたします。
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