寝具調整事例No.35『原因はカバー?羽毛ふとん?』
2019年11月12日 / えびすやにあるもの, 寝具制作事例, 寝具調整事例, 掛ふとん
今回の記事はどちらかというと製作事例に
近いかもしれませんがこういうご相談も
ちょくちょくある事例ですのでご紹介します。
えびすやでは今使っている寝具について
相談がある場合、持ち込みをされるケースが
多くあります。僕もそちらの方が問題点や
原因がハッキリしてフィードバック
しやすいのです。
今回のご相談は
『別注で作ったカバーが10㎝近く
余ってしまうので寸法を調整してほしい』
それを確認する為にカバーとふとんを
僕が留守中にお店へ届けて下さっていました。
確認をしてみると…。
カバーを掛けてみると寸法が余るどころか
遊びが殆どないくらいにピッタリです。
この状態で10㎝を寸法をカットすると
羽毛ふとんが寄ってしまい硬くなり肌沿いも
悪くなりますのでカットは出来ません。
しかし、お客様は10㎝近く余っていると
仰います。これはカバーを作った縫製工場さんに
問題があるのでしょうか?お客様の思い込みでしょうか?
それともふとんに問題があるのでしょうか?
まずはカバーは問題なくピッタリと合ってます。
お客様の思い違いなのか?現時点では確かに
合っていますがお客様の思い違いではありません。
そうしたらふとんに問題があるのか…。
先に結論を言いますと
問題はふとんですね。
見ると解りますが物凄く膨らんで見えませんか?
凄く膨らんでるから暖かそうに見えます。
使い心地よりも見た目重視の縫製が施してありました。
その縫製の仕方と羽毛充填量のバランスが悪いのです。
身体のフィット感も悪いかと思います。
その縫製の仕方とバランスの悪さが原因で
使用中に丈が縮むのです。それで更にフィット感が
悪くなり、肩口に隙間が出来ます。隙間が
出来るから無意識にふとんを引っ張り上げます。
カバーの生地もふとんの側生地もとても質の良い
もので滑らかな素材でしたので生地だけ掴んで
引っ張ると…。カバーが余ってしまうのです。
羽毛ふとんの細かい解説をすると
話が長くなるので割愛しますが縫製の仕方と
充填量に問題があると側生地や中の羽毛が
いくら良い素材を使っていても保温力が意外と
無かったり、使い勝手が悪かったりするのです。
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Tags: カバーが合わない, 寝具製作事例, 寝具調整事例, 羽毛ふとん, 羽毛ふとんが暖かくない